2026/07/07
REPORT
Hitotsuyama Racingは、2026年7月4日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されたENEOS スーパー耐久シリーズ2026 Empowered by BRIDGESTONE 第4戦「SUGOスーパー耐久4時間レース」のST-3クラスに参戦しました。
監督を務める高木真一がBドライバーとしてステアリングを握った特別な一戦は、結果こそクラス2位でのフィニッシュとなりましたが、レース中盤にはクラストップを快走する時間帯もあり、#21 Hitotsuyama BMW M2 Racingとドライバー陣の着実な進化を感じさせるレースとなりました。クラス優勝にはあと一歩届きませんでしたが、チームにとっては次戦オートポリスへの期待が膨らむ、手応え十分の一戦となりました。

この第4戦のSUGOラウンドでは、Aドライバーの鈴木建自が欠場となったため、A:山脇大輔、B:高木真一、C:飯島宗久、D:田代良二という顔ぶれでレースに挑みました。
Bドライバーを務めた高木は、現在もSUPER GTのGT300クラスで活躍する一方、スーパー耐久への参戦は2023年5月の富士24時間レース以来となります。
チームはこれまでプロドライバーがステアリングを握る機会が少なく、マシンが本来持つポテンシャルを測り切れていないという思いを抱いていました。そこで、高木にドライブを託し、現時点でどこまでのタイムを引き出せるのかを確認するとともに、今後のマシン開発やセットアップの指標を得ることも、今回の大きな狙いのひとつでした。
7月4日、薄い霧が立ち込め、ときおり霧雨が降るスポーツランドSUGOで、グループ2の予選・決勝が行われました。朝8時から始まったBドライバー予選では、#21 Hitotsuyama BMW M2 Racingをドライブする高木がセッション開始から5分後にコースイン。計測3周目に1分35秒560をマークすると、その後も周回を重ねるごとにタイムを更新し、5周目にはベストとなる1分34秒799を記録しました。クラストップの#39 エアバスター Winmax RC350 EXEDYとの差は1秒478まで縮め、高木を起用した狙いどおり、マシンのポテンシャルの高さを示す走りとなりました。
続くAドライバー予選は2組に分かれて行われ、#21 Hitotsuyama BMW M2 Racingは後半のB組に出走。しかし、このころには雨脚が強まり、前半のA組よりも路面コンディションは悪化。山脇は5周目に1分41秒526を記録したものの、トップとは約4秒差となりました。それでも、このタイム差は路面コンディションの違いによる影響が大きく、チームとして悲観すべき内容ではありませんでした。
A/Bドライバーの合算タイムではクラス2番手となり、決勝は総合16番手から4時間レースに挑むことになりました。
ST-3 Class Qualifying Result
P1 #39 エアバスター Winmax RC350 EXEDY
P2 #21 Hitotsuyama BMW M2 Racing

午前中の雨も上がり、路面もドライコンディションとなったスポーツランドSUGOでは、12時38分、1周のフォーメーションラップのあと、ローリングスタートで4時間レースの戦いが始まりました。
今回は山脇がスタートドライバーを担当しました。安定感ある山脇らしく着実にスタートを決めると、序盤からライバルと数秒差の攻防を展開。プレッシャーをかけ続けた山脇は25周目にはテールトゥノーズまで接近すると、32周目のストレートエンドでついにオーバーテイクに成功し、クラストップへと浮上しました。
開幕戦以来、#39 エアバスター Winmax RC350 EXEDYの背中を追いかける展開が続いていただけに、ついに互角以上の戦いを演じてトップを奪ったこの瞬間は、ドライバーはもちろん、ピットで見守るチームにとっても大きな手応えを感じる場面となりました。
山脇はクラストップを守ったまま44周を走り切り、#21 Hitotsuyama BMW M2 Racingを飯島へと引き継ぎました。タイヤを交換せずにコースへ送り出された飯島は、序盤から目標としていた1分37秒台に迫るラップを刻むと、中盤以降は1分37秒台を連発。#39 エアバスター Winmax RC350 EXEDYと互角のペースで周回を重ね、トップの座を守り続けました。
これまで着実に経験を積み重ねてきた飯島ですが、この日はひとまわり成長したことを感じさせる走りを披露。その安定した走りは、飯島自身にとって大きな自信となっただけでなく、チームにとっても今後への期待がさらに膨らむ内容となりました。
71周をクラストップで終えた飯島はピットにマシンを戻し、田代にステアリングを託します。新品タイヤに交換してコースに復帰した田代は持ち前の速さを発揮し、ときおり1分36秒台をマークしながら、背後から迫るライバルからトップの座を守ります。
ドライバー交替が間近に迫る87周目、FCY(フルコースイエロー)が導入されます。この場合、コース上の全車が50km/hでの走行を義務づけられますが、#21 Hitotsuyama BMW M2 Racingの前を走るマシンのペースが明らかに遅く、88周目だけでも本来よりも20秒も遅いペースを強いられ、これにより#39 エアバスター Winmax RC350 EXEDYとの差が縮まることになりました。
FCYが解除された89周目を終えたところで、田代がピットストップ。チームは残り80分のスティントを高木に託すことにしました。FCYでの不運もあり、高木がコースに復帰した時点でライバルに約20秒を先行を許すことに。高木は走り始めこそ、「車両の制御が介入しやすく、そのギリギリの領域で走らせるのが難しい」と無線で伝えていました。しかし、周回を重ねるなかでさまざまな走らせ方を試しながらマシンの特性を探り、後半にかけてはベストラップを次々と更新。豊富な経験と高い対応力でマシンのポテンシャルを引き出し、チームにとって今後のセットアップやマシン開発に向けた貴重な指針を得る走りとなりました。
それでもライバルには徐々にギャップを広げられ、最終的には30秒差となりましたが、ライバルと同一ラップの2位でチェッカードフラッグを受け、マシン、ドライバーともにパフォーマンスが向上していることを確認できたレースになりました。
さらに、高木がレースウイーク中に提案したセットアップはマシンとの相性も良く、山脇、飯島、田代の3人も「とても乗りやすくなった」と口をそろえました。高木が残したフィードバックは、速さだけでなく、チーム全体の戦闘力向上にも大きく貢献するものとなりました。
一方で、チームが今回のレースに向けて予定していたエンジンのパワーアップは、ECUの開発・調整に時間を要したため実現には至りませんでした。それでも開発は着実に進められており、次戦オートポリス、あるいは最終戦・富士までには実戦投入を目指しています。ライバルと互角以上の戦いを繰り広げるため、チームはさらなるパフォーマンスアップに向けて開発を続けていきますので、ぜひ次戦オートポリスでもHitotsuyama Racingへの熱いご声援をよろしくお願いいたします!
ST-3 Class Result
P1 #39 エアバスター Winmax RC350 EXEDY
P2 #21 Hitotsuyama BMW M2 Racing

