2019/11/05
REPORT
Audi Team Hitotsuyamaは、2019年11月2日〜3日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されたSUPER GT第8戦「MOTEGI GT 250km RACE」に出場しました。
今シーズンの最終戦となるこのもてぎ戦には、リチャード・ライアンと富田竜一郎のふたりが、表彰台の獲得を目指して臨みました。しかし、スタート直後の接触、ペナルティ、終盤のマシントラブルなどが重なり、完走こそしましたが、27位に終わる結果となりました。
予選が行われた11月2日は、朝から爽やか秋晴れに恵まれました。予選に先がけて午前中に行われた公式練習では、トップと1秒019差の1分47秒381で、16番手に沈みます。それでも、「セクターごとのタイムは良かったので、予選ではシングルポジションが獲れるのでは…という印象で、Q1突破に不安はありませんでした」とは、チーム代表の一ツ山亮次です。
そして、午後2時からは、好天のもとでGT300クラスの公式予選がスタートしました。予選はQ1、Q2の2段階で行われるノックアウト方式が採用され、Audi Team HitotsuyamaはライアンがQ1を担当しました。
ライアンは計測3周目にアタックに臨み、1分47秒370をマーク。その時点では13番手でしたが、最終的には18番手までポジションを落とし、コンマ056秒差でQ2進出を逃しました。「コンマ3秒ほどのなかに10台近くがひしめく厳しい状況に、Q1突破を阻まれてしまいました」(一ツ山)
P1 #720 McLaren 720S 荒 聖治/アレックス・パロウ
P2 #56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ
P3 #65 LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥/菅波冬悟
P18 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/富田竜一郎
3日、決勝日を迎えたツインリンクもてぎは、雲が多いものの、時折太陽が顔を覗かせる穏やかな天候となりました。#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは、決勝直前に行われたウォームアップでトップタイムをマーク。「ウォームアップは各チームともスタートを意識した状態で走行していると思います。そこで、トップタイムが出たので、決勝での追い上げを期待していました」とはチーム代表の一ツ山。
Audi Team Hitotsuyamaは、ライアンがスタートドライバーを担当。パレードラップとフォーメーションラップを終え、午後1時37分、53周、250kmの戦いが始まりました。18番グリッドのライアンはスタート後の混乱に巻き込まれ、1周目の2コーナーで横を走っていた#2 ロータスに接触。これにより#2はスピンを喫する一方、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは27番手まで順位を落としてしまいます。その後、ライアンは21番手まで順位を戻しましたが、#2との接触が危険なドライブ行為と判断され、ドライブスルーペナルティが科されました。
9周目が終わったところでペナルティを消化した#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは、26番手までポジションダウン。後方の集団に戻り、そこでタイムロスをするよりも、空いた位置でポジションアップを図りたいとの判断から、15周目の終わりに早めのドライバー交替を敢行、富田にステアリングを託しました。
ライアンから交替した富田は、トップ10のマシンと変わらぬペースで着実にポジションを上げていきます。そして、38周目には18番手に到達しました。しかし、レースも残り数周というところでシフトチェンジがしにくいという症状が出はじめ、時間とともに症状は悪化。最後はドライバーがクラッチを操作しながらマニュアルでシフトを続けましたが、ついにギアが1速に固定され、レースの続行を断念。46周でピットインし、そのままフィニッシュを迎えました。
結局、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは3周遅れの27位で完走したものの、2019年シリーズを悔しい気持ちで終えることになりました。
P1 #11 GAINER TANAX GT-R 平中克幸/安田裕信
P2 #65 LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥/菅波冬悟
P3 #96 K-tunes RC F GT3 新田守男/阪口晴南
P27 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/富田竜一郎
今シーズン、一番の変化は、タイヤをヨコハマに変えたことです。マシンとの合わせ込みが難しいところもありましたが、決勝のペースが安定し、リタイヤもありませんでした。リタイヤやトラブルが続いた昨シーズンに比べると大きな改善で、おかげでポイントをしっかり獲得できるレースもありました。マシンの合わせ込みが進めば、さらにパフォーマンスアップが可能だと思います。
一方、今シーズンはペナルティを受けることが多く、それにより入賞のチャンスを失ったり、大きく順位を落としたりしました。これは今後の課題です。
また、今年はセーフティカーのタイミングに結果を左右されるなど、“ついていない”レースもありました。「運も実力のうち」といいますから、来年こそは運を味方につけたいと思います。
残念ながら、今シーズンは表彰台とは縁がありませんでしたが、それでも毎戦、毎戦、応援してくださった皆さまにとても感謝しています。皆さまの応援がどれほどチームの励みになったか、計り知れません。来シーズンもSUPER GTを続けていきたいと思いますが、非常に競争が激しいGT300クラスだけに、表彰台を獲得できるようしっかり体制を整えて頑張りますので、引き続き、応援よろしくお願いいたします。