2020/12/21
REPORT
Audi Team Hitotsuyamaは、2020年12月19日〜20日、静岡県の富士スピードウェイで開催された「TCR Japan Series 2020 Round 6 FUJI SPEEDWAY」に出場しました。
Audi Team HitotsuyamaからAudi RS 3 LMSで年間エントリーしている#21 篠原拓朗は、Saturday Series、Sunday Seriesともにポールトゥウィンを果たし、Saturday Seriesに続き、Sunday Seriesでもドライバータイトルを獲得しました。
前回の第5戦鈴鹿ラウンドでSaturday Seriesのシリーズチャンピオンを決めた篠原は、Sunday Seriesでもタイトル獲得を目指し、富士スピードウェイで行われる最終戦に臨みました。今回も#21 篠原は性能調整のCW(Compensation Weight)をひとり60kg積み、ライバルに対して20〜50kg重い不利な条件でした。しかし、練習走行では昨年自身が記録したコースレコードを上回るタイムで走り、ドライバー、マシンともに仕上がりの良さを示していました。
まずは19日の午前8時30分から15分にわたるSaturday Seriesの公式予選が行われました。富士スピードウェイは気温4℃、路面温度も1℃と低く、#21 篠原は通常よりも1周多くタイヤのウォームアップに時間を費やします。そして、セッション後半、一発かぎりのタイムアタックで、1分45秒962をマーク。自身が持つコースレコードを大きく更新し、2番手の#19 HIROBON選手にコンマ979の差をつけ、堂々のポールポジションを獲得しました。
10分のインターバルを挟んで行われたSunday Seriesの予選でも、#21 篠原はセッション後半に満を持して挑んだタイムアタックで1分46秒116を叩き出し、2番手の#19 HIROBON選手をコンマ831秒引き離してポールポジションを手に入れました。
P1 #21 Audi RS 3 LMS 篠原拓朗
P2 #19 Cupra TCR HIROBON
P3 #73 Alfa Romeo Giulietta Veloce TCR 大蔵峰樹
P1 #21 Audi RS 3 LMS 篠原拓朗
P2 #19 Cupra TCR HIROBON
P3 #25 Volkswagen Golf GTI TCR 松本武士
19日の午後0時45分から、Saturday Seriesの決勝レースが行われました。本来は20分プラス1周というレースフォーマットですが、気温、路面温度ともに低い状況に対応して、この最終戦ではフォーメーションラップを2周に増やし、2周目に入ったところから20分のカウントダウンを始められることになりました。
厚い雲に覆われた富士スピードウェイは、ときおり雪がちらつき、気温も4℃と低い状況。スタート直前にはウェット宣言も出され、天候の悪化が危ぶまれるなかレースが始まりました。
ポールポジションの#21 篠原は「今シーズン一番の出来」と自身で評価する会心のスタートを決め、ホールショットを獲得。その後は、後続を徐々に引き離す速さを保ちながら、翌日のSunday Serieesに備えて、マシンに負担がかからない丁寧な走りで周回を重ねていきました。
#21 篠原はトップを一度も明け渡すことな11周を走りきり、完璧なレース運びで、Saturday Seriesで5回目の優勝を果たしました。
P1 #21 Audi RS 3 LMS 篠原拓朗
P2 #19 Cupra TCR HIROBON
P3 #62 Honda CIVIC TCR 塩谷烈州
翌20日、上空に青空が広がるものの、気温4℃、路面温度-2℃の寒さに見舞われた富士スピードウェイ。レースを行うには厳しい状況のもと、午前9時15分、2周のフォーメーションラップののち、決勝レースがスタートしました。
ポールポジションの#21 篠原はミスなくスターを決めたものの、CWが10kgと軽い#19 HIROBON選手に先行を許し、ホールショットを奪われてしまいます。しかし、1周の速さで勝る#21 篠原は、2周目のヘアピンコーナーで#19 HIROBON選手のインを突き、その後、サイドバイサイドの攻防を繰り返したのち、ダンロップコーナーで首位を奪還しました。
その後は、トップで完走できるよう細心の注意を払いながら着実に周回を重ね、最終的には2位の#19 HIROBON選手に4秒402の差を築きながら、ファステストラップもマークする走りで、ポールトゥウィンを果たしました。
その結果、#21 篠原はSaturday Seriesに続き、Sunday Seriesでもドライバータイトルを獲得するとともに、Audi Team Hitotsuyamaにエントラントタイトルを、Audi RS 3 LMSにモデル オブ ザイヤーをもたらしました。
P1 #21 Audi RS 3 LMS 篠原拓朗
P2 #19 Cupra TCR HIROBON
P3 #25 Volkswagen Golf GTI TCR 松本武士
Saturday SeriesとSunday Seriesのドライバータイトル、そして、エントラントタイトルのすべてを獲得できて、本当にうれしいですし、ホッとしています。
TCR Japan Seriesの2020シーズンに臨むにあたって、2年目の篠原とは、12戦で全勝する気持ちで行こうと話をしました。結果的には、松本選手に負けたレースが1回、トラブル1回、クラッシュ1回と取りこぼしがあったものの、9勝を挙げることができて、篠原、そして、チームの強さを証明できました。
篠原にとっても、今シーズンは飛躍の年になったと思います。コロナ禍のもと、SUPER GTではいろいろなチームから声がかかり、乗るたびにどんどん成長していきました。それが、TCR JapanでAudi RS 3 LMSを乗ったときに速さとなって現れていました。これで自信を持って卒業させることができます。これからますます速くなるドライバーなので、上を目指して頑張ってほしいと思います。
今回の富士にはたくさんのスポンサーや関係者が応援にかけつけてきてくださり、そのなかでチャンピオンを決めることができたのもうれしく思います。富士に足を運ぶことのできなかった皆さんにも、この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいと思います。
シーズンを通してたくさんの応援をいただき、ありがとうございました!