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2025/06/17

REPORT

第1・2戦〜Hitotsuyama with CORNES RACINGの296号車がデビュー戦で2連続表彰台

Japan Cup 2025 Round 1&2 SUGO レポート

Hitotsuyama with CORNES RACINGは、2025年6月13日〜15日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された「Japan Cup 2025 Round 1&2 SUGO」のGT3 Pro-Amクラスに、Ferrari 296 GT3で参戦しました。

6月3日にマシンをシェイクダウンしたばかりのチームは、開幕戦までの短時間に急ピッチで準備を進め、レース1、レース2ともに3位表彰台を獲得しました。

Japan Cup 2025 Round 1&2

公式予選

Hitotsuyama with CORNES RACINGは、Ferrari 296 GT3を所有する株式会社ガイアホールディングス、レース専用車両での走行をサポートする「CORNES RACING」を運営するコーンズ・モータース株式会社、そして、国内トップクラスのレース活動に関するノウハウを持つHitotsuyama Racingのコラボレーションにより実現したプロジェクト。GTマシンによるスプリントレースシリーズとして年々人気が高まるJapan Cup 2025において、総合優勝が狙えるGT3 Pro-AmクラスにFerrari 296 GT3で挑みます。

ドライバーは、かつてスーパー耐久やSUPER GTでHitotsuyama Racingとともに戦い、国内外のレースシリーズで豊富な経験を持つ都筑晶裕をジェントルマンドライバーに、また、SUPER GTでの優勝経験を持ち、現在もHitotsuyama Racingからスーパー耐久に参戦する川端伸太朗をプロドライバーとして起用しました。

開幕戦に向けては、予定よりもマシンの到着が遅れ、6月3日のシェイクダウンも悪天候により各ドライバーが数周走行できただけという状況で、マシンのセットアップやドライバーの練習が本格的にスタートしたのはこのSUGOのレースウィークからでした。6月13日、1回目の練習走行が始まった時点では、マシンのアンダーステアに悩まされていたチームは、その後2回の練習走行で調整を重ねることで、ある程度満足のいくセットアップに仕上げ、6月14日午後の予選に臨みました。

小雨が降るSUGOでは、ウェットコンディションのもと、まずは15時ちょうどから、ジェントルマンドライバーが担当する予選1が行われました。都筑は、初めてのFerrari 296 GT3にもかかわらず、6周目に1分30秒748をマークすると、その後も立て続けに自己ベストを更新する走りで上位をキープ。最終的には8周目の1分29秒516が3番手となり、久しぶりに本格参戦する舞台で、その速さを見せました。

そして15時22分にはプロドライバーによる予選2が始まり、ライバルとはタイミングをずらしてコースに向かった川端は、セットアップにまだ改善の余地があるマシンをなんとか手懐け、7周目にマークした1分28秒632が5番手となりました。

予選1、予選2の順位によりレース1、レース2のスターティンググリッドが決まり、#296 Ferrari 296 GT3は、レース1は3番グリッドから、レース2は5番グリッドからスタートすることになりました。

Qualifying 1 Result

P1 #18 TEAM UPGARAGE with ACR Ferrari 296 GT3
P2 #24 Max Racing Mercedes-AMG GT3 Evo
P3 #296 Hitotsuyama with CORNES RACING Ferrari 296 GT3

Qualifying 2 Result

P1 #9 BINGO RACING with LM corsa Ferrari 296 GT3
P2 #18 TEAM UPGARAGE with ACR Ferrari 296 GT3
P3 #24 Max Racing Mercedes-AMG GT3 Evo

P5 #296 Hitotsuyama with CORNES RACING Ferrari 296 GT3

#296 Hitotsuyama with CORNES RACING Ferrari 296 GT3

レース1

6月15日は前日からの雨も朝には上がり、曇り空の下、まずは10時30分からレース1が行われました。予選1に挑んだブロンズドライバーがスタートを担当するこのレース1では、2周のフォーメーションラップのあと、ローリングスタートで戦いの火蓋が切られます。

#296 Ferrari 296 GT3を駆る都筑は、スタートで3位を守り、順調な走り出しを見せます。しかし、4周目を過ぎたあたりからマシンのアンダーステアが強まり、4番手を走る#9 BINGO RACING with LM corsa Ferrari 296 GT3に迫られることに。それでも都筑は#9 Ferrari 296 GT3を抑え続け3位をキープします。

すると13周目、レインボーコーナー外側で停止した車両を回収するためにFCY(フルコースイエロー)が導入され、その後、ピットウインドーがオープンになると、チームはすぐにピットストップを行い、交替した川端をコースに送り出しました。

規定の90秒ぴったりでピットストップを済ませたおかげで、全車がドライバー交替を終えた時点で#296 Ferrari 296 GT3の川端はトップに浮上。19周目にセーフティカーランに変更されたセッションは21周目に再スタートが切られると、トップを走る川端の#296 Ferrari 296 GT3は4周目以降にアンダーステアが強まり、#9 Ferrari 296 GT3の笹原右京選手と、#45 PONOS RACING Ferrari 296 GT3のケイ・コッツォリーノ選手を抑えきれずポジションを譲ることになりました。それでも3位を守り、記念すべきデビュー戦で表彰台を獲得することができました。

Race 1 Result

P1 #9 BINGO RACING with LM corsa Ferrari 296 GT3
P2 #45 PONOS RACING Ferrari 296 GT3
P3 #296 Hitotsuyama with CORNES RACING Ferrari 296 GT3

Japan Cup 2025 Round 1&2

レース2

午前とは打って変わって、夏の青空が広がるスポーツランドSUGOでは、15時15分からレース2が始まりました。予選2でタイムアタックしたプロドライバーがスタートを担当するレース2は、前戦同様、ローリングスタートで幕を開けます。

その直後、1コーナー手前で、4番手スタートの#98 K-Tunes Racing Ferrari 296 GT3や#45 PONOS RACING Ferrari 296 GT3など4台が絡むアクシデントが発生。5番手スタートの川端はぎりぎりのところでこれを避け、4位にポジションを上げます。さらに3周目には2位を走行中の#18 TEAM UPGARAGE with ACR Ferrari 296 GT3がヘアピンコーナーでオーバーランをする隙に川端は3位に浮上。以降、序盤は2位の#24 Max Racing Mercedes-AMG GT3 Evoの元嶋佑弥選手を川端が追う展開になり、一時テールトゥノーズのバトルが続きました。

川端が3位のままレースは中盤を迎え、22周目に最終コーナーで#45 PONOS RACING Ferrari 296 GT3がアクシデントの見舞われたことからFCYが導入されます。そこでチームはすぐさまピットストップを行い、都筑にドライバー交替しました。

その後、28周目にレースが再スタートすると、3番手の都筑は前を行く#9 BINGO RACING with LM corsa Ferrari 296 GT3の武井真司選手に迫り、ここから10周にわたり、激しい2位争いを繰り広げることになります。都筑は#9 Ferrari 296 GT3の武井選手の背後からオーバーテイクの機会を何度もうかがいますが、経験豊富なジェントルマンドライバーである武井選手は都筑を巧みに抑え込み、そのままレースはファイナルラップを迎えました。最後は#9 Ferrari 296 GT3にコンマ121秒差まで迫った都筑でしたがあと一歩及ばず、3位でフィニッシュ、2戦連続の3位表彰台を獲得しました。

デビューから2戦連続で表彰台を確保できたのは、想定以上に良い成績でした。準備時間は短いながらも、この菅生でのレースではマシントラブルもアクシデントもチームの作業ミスもなく、持てる力を発揮できた結果でしょう。次戦に向けては、ここ菅生で得られたデータをもとにマシンの戦闘力を高め、さらに上位を狙いますので、引き続き皆様の応援をよろしくお願いいたします。

Race 2 Result

P1 #24 Max Racing Mercedes-AMG GT3 Evo
P2 #9 BINGO RACING with LM corsa Ferrari 296 GT3
P3 #296 Hitotsuyama with CORNES RACING Ferrari 296 GT3

都筑晶裕、一ツ山亮次、川端伸太朗

左から都筑晶裕、一ツ山亮次、川端伸太朗