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2025/10/28

REPORT

第6戦〜一時は5位走行も電気系トラブルで無念のリタイア

スーパー耐久レースin岡山 レポート

Hitotsuyama Racingは、2025年10月26日、岡山県の岡山国際サーキットで開催されたENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE 第6戦「スーパー耐久レースin岡山」のST-ZクラスにMercedes-AMG GT4で参戦しました。

#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4は、11台がエントリーするST-Zクラスで9番手からスタートし、3名のドライバーがそれぞれ安定したペースを維持して終盤には5位までポジションを上げました。しかし、残り30分のところでマシンに電気系のトラブルが発生し、惜しくもリタイアとなりました。

スーパー耐久2025 第6戦

公式予選

今回の岡山大会では、決勝中に2度のドライバー交替が義務づけられており、#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4はA:山脇大輔、B:ショーン・ウォーキンショー、C:アレッサンドロ・ブレッサンの3名体制で3時間レースに臨みました。

シーズンも終盤になり、マシンのセットアップがほぼ仕上がってきている#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4。この岡山にも基本セットのまま持ち込み、練習走行時に多少修正を加えるというやり方で、実際、練習走行の早い段階から良い感触を得ることができました。

そして迎えた10月25日午後の予選は、午前中に降った雨でウェットコンディションになった路面が徐々に乾いていくという難しい状況にチームは苦しめられます。まずは、13時55分から、ST-Zクラスを含むグループ1のAドライバー予選が行われ、山脇は4周目からペースを速め、5周目にマークした1分37秒709がクラス9番手になりました。この間、チームはセットアップを修正して、次のBドライバー予選に備えます。

その甲斐あって、14時50分から行われたグループ1のBドライバー予選では、ウォーキンショーが5周目に1分36秒572をマークし、これが7番手タイムに。A/Bドライバーの合算タイムで決まるスターティンググリッドはクラス9番手で、総合18番手からのスタートになりました。

ST-Z Class Qualifying Result

P1 #34 TECHNO FIRST FUNDINNO R8 LMS GT4
P2 #26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
P3 #52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2

P9 #21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4

スーパー耐久2025 第6戦

決勝

10月26日の岡山国際サーキットは、前夜からの雨が朝9時ごろには上がり、決勝が行われる午後にはほぼドライコンディションに変わりました。ただ、天気予報によれば決勝中に雨が降る可能性もあり、不安定な天候に不安を抱えながら、チームは決勝レースのスタートを迎えることになります。

そして13時30分、いつもどおりローリングスタートによって戦いの火蓋が切られると、#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4の第1ドライバーを務めるウォーキンショーは、オープニングラップでライバルを1台かわして8位にポジションを上げ、さらに、5周目にも見事なオーバーテイクで7位に浮上します。ここからは6番手の#20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Zと8番手の#315 Prime Racing Supra GT4 EVOに挟まれるかたちで、20数周にわたる三つ巴のバトルが続きました。

今回、チームは1回目のピットストップで左側のタイヤ2本のみを交換する作戦を考えていたことから、ウォーキンショーは右側タイヤを温存するために慎重にタイヤマネージメントを行いながら、7位のポジションを守る素晴らしい走りを見せてくれました。

31周を終えたところで、1回目のドライバー交替のため、ウォーキンショーがピットイン。予定どおり、チームは給油と左側2本のタイヤのみを交換して、山脇をコースに送り出しました。

クラス9番手でコースに復帰した山脇は、その直後から、#885 シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2に背後から迫られ、この2台によるバトルが熱を帯びていきます。山脇もまたタイヤをマネージメントしながら、後続の#885にオーバーテイクの隙を見せず、20周以上リードを続けました。ところが、58周目、この2台に接触のアクシデントが発生し、#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4はヘアピンコーナーでスピン。さいわいマシンは再スタートが可能で、山脇は8位のままコースに戻ることができました。

その後、山脇は6位までポジションを上げ、67周目を終えたところで2度目のピットストップへと向かいました。ここではタイヤ無交換のまま、給油とドライバー交替のみでブレッサンに最終スティントを託しました。厳しいタイヤコンディションにもかかわらず、ブレッサンは序盤から好ペースで順位を上げ、残り30分の時点で5番手までポジションを上げました。

しかしその直後、車両の計器に電圧低下の警告が表示されます。無線も途絶え、パワーステアリングのアシストも失われるなど、電気系統に異常が発生したことから、ブレッサンは緊急ピットイン。チームが確認したところ、オルタネーターが発電しておらず、バッテリーが上がっている状態でした。そこでチームは、一か八かバッテリー交換でこの場を凌ぎ、ブレッサンをコースに戻します。しかし、ゴールまで残り残り数分というところで再び電圧が低下。ブレッサンが再びピットに戻ったところで、チームは再スタートを断念しました。

#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4は完走周回数の74周を上回る94周を走破しましたが、チェッカードフラッグを受けなければ完走扱いにならないスーパー耐久シリーズのレギュレーションにより、この第6戦は無念のリタイアとなりました。

それでも、マシンのセットアップやピット戦略、そして、ドライバーの走りなど、チーム全体の成長がうかがえるレースになりました。次の富士の最終戦では、今回の悔しさをバネに上位進出を目指しますので、引き続き、#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4へのご声援をよろしくお願いいたします。

ST-Z Class Result

P1 #26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
P2 #20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z
P3 #52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2

DNF #21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4