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2019/11/26

REPORT

SUPER GT x DTM特別交流戦にWRT Hitotsuyama Team Audi Sportとして参戦!

AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT × DTM Dream Race レポート

#21 Audi Sport Japan RS 5 DTM

Hitotsuyama Racingは、2019年11月23日〜24日、静岡県の富士スピードウェイで開催された「AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT × DTM 特別交流戦」(以下、特別交流戦)に、WRT Hitotsuyama Team Audi Sportとして参戦しました。

WRT Team Audi Sportは、2019シーズンからプライベートチームとしてDTM(ドイツツーリングカー選手権)に参戦しています。このチームをアウディ ジャパンとHitotsuyama Racingがサポートすることで、特別交流戦の出場が実現しました。ドライバーは、日本のフォーミュラニッポンやSUPER GTでチャンピオン経験があり、また、Audi Sportのファクトリードライバーとしてルマン24時間で3度優勝したブノワ・トレルイエです。

ブノワ・トレルイエ

Qualify 1

この交流戦には、日本のSUPER GTで戦う3メーカーのGT500マシン15台と、4台のAudi RS 5 DTM、3台のBMW M4 DTMが参加。11月23日と24日の各日、予選と決勝が行われました。

まずは11月23日の午前9時30分から、午後の決勝のスターティンググリッドを決める予選が、20分間にわたり行われました。小雨が降る富士スピードウェイはあいにくのウェットコンディション。#21 Audi Sport Japan RS 5 DTMは、ワンメイクのハンコック製レインタイヤを履き、コースへと向かいました。

トレルイエは、1回目のタイムアタックで1分43秒447をマーク。この時点で9番手に着けました。その後、一旦ピットに入り、タイヤを交換。2度目のタイムアタックに挑みましたが、前半のタイムを上回ることはできず、最終的には16番手で予選を終えました。

P1 #37 KeePer TOM’S LC500 ニック・キャシディ
P2 #28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTM ロイック・デュバル
P3 #1 RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴

P16 #21 Audi Sport Japan RS 5 DTM ブノワ・トレルイエ

Race 1

11月23日の午後2時32分から、55分プラス1周で争われるレース1が行われました。決勝では、タイヤ交換をともなう最低1回のピットストップが義務づけられます。

決勝の直前に霧雨が止み、コースはウェットコンディションながら、多くのマシンがスリックタイヤでコースへ向かいました。#21 Audi Sport Japan RS 5 DTMもスリックタイヤで16番グリッドへ。2周のフォーメーションラップのあと、ローリングスタートにより戦いの火蓋が切られた決勝は、DTM流のスプリントレースということもあり、序盤から上位を中心に接近戦が繰り広げられました。トレルイエの#21も、さっそく1周目から1コーナーの先で他車に押し出されましたが、なんとか16番手に踏みとどまります。

その後しばらくは、順位を上げられない我慢の走りが続き中盤に突入。他車が次々とピットストップを行うなか、トレルイエはタイミングを延ばし、20周を終えたところで、最後にピットストップ。19番手でコースに復帰したあと、トレルイエは徐々にポジションを回復し、28周目には14番手まで順位を上げます。

そして、残り8分というところで、メインストレート上に他マシンが停止し、セーフティカーが導入されます。33周目にレースがリスタートすると、トレルイエは果敢な走りで先行するマシンを次々にパスし、メインストレートに戻るころには7番手まで大きくポジションをアップさせます。さらにファイナルラップにひとつ順位を上げ、6位でフィニッシュ。DTM勢の最上位でレース1を終えることになりました。

P1 #37 KeePer TOM’S LC500 ニック・キャシディ
P2 #17 KEIHIN NSX-GT 塚越広大
P3 #1 RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴

P6 #21 Audi Sport Japan RS 5 DTM ブノワ・トレルイエ

#21 Audi Sport Japan RS 5 DTM

Qualify 2

11月24日の午前9時ちょうどから、レース2に向けた予選が行われました。この日も富士スピードウェイはあいにくの空模様で、ウェットコンディションのもと、20分間のセッションが始まりました。

トレルイエが1回目のタイムアタックでマークしたタイムは1分48秒102。前日の予選に比べて約4秒遅く、コースコンディションの厳しさを物語っています。その後、タイヤを履き替えて再びタイムアタックに臨みましたが、自己ベストを更新することはできず、午後のレース2は15番手からのスタートになりました。

P1 #16 MOTUL MUGEN NSX-GT 中嶋大祐
P2 #28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTM ロイック・デュバル
P3 #64 Modulo Epson NSX-GT ナレイン・カーティケアン

P15 #21 Audi Sport Japan RS 5 DTM ブノワ・トレルイエ

Race 2

11月24日の午後2時31分から、55分プラス1周で争われるレース2が行われました。富士スピードウェイには雲が低く垂れ込めていましたが、コースはほぼドライコンディションに改善。前日にも増して激しいバトルが予想されます。

例によってローリングスタートで始まった決勝は、めまぐるしく上位の順位が変わる一方、15番手スタートのトレルイエは、8周目までに13位までポジションをアップします。その後、セーフティカーが導入されたところで、トレルイエはピットストップを行い、タイヤを交換してリスタートに備えます。なお、セーフティカー導入中は、義務づけられるピットストップにはカウントされないことから、トレルイエにピットストップの義務は残ります。

チームの目論見どおり、リスタート後の12周目、最後尾まで順位を落としたトレルイエは、またもや驚異的な追い上げで、14位にジャンプアップ。その後、各マシンがピットストップするなか、トレルイエはコースに残り、ついに18周目にはトップに浮上。あとは後続とのマージンを築き、ピットストップ後に上位でコースに復帰したい考えでした。

ところが、21周目にセーフティカーが導入され、それまで築いたマージンがリセットされてしまい、チームにとっては厳しい展開になってしまいました。トレルイエは、リスタート後、26周を終えたところでピットストップを行い、12位でコースに復帰しました。

その後、3回目のセーフティカーが導入され、リスタートとなったファイナルラップで2つ順位を上げて10位でフィニッシュしました。

P1 #64 Modulo Epson NSX-GT ナレイン・カーティケアン
P2 #11 BMW M4 DTM マルコ・ヴィットマン
P3 #28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTM ロイック・デュバル

P10 #21 Audi Sport Japan RS 5 DTM ブノワ・トレルイエ

SUPER GT × DTM 特別交流戦

Hitotsuyama Racing代表 一ツ山亮次のコメント

日本で初めて開催される「SUPER GT × DTM 特別交流戦」に、ドイツから4台のAudi RS 5 DTMがやってきました。Audi RS 5 DTMの走る姿やエンジン音、海外チームの雰囲気、さらには、GT500と激しいバトルを楽しんでもらえたのではないでしょうか。

実は、この交流戦の開催が決まった当初、Audiはファクトリーチームのロズベルク、アプト、フェニックスだけが来日する予定でした。一方、カスタマーチームのWRTは来日を希望していたものの、何らかのサポートが必要な状況だったのです。

Hitotsuyama Racingとしては、以前からDTMに興味を持っていましたし、WRTとは2015年からSUPER GTのAudi Team Hitotsuyamaにエンジニアの派遣や技術的なサポートといったところで協力関係にありましたので、アウディ ジャパンと協議を重ねてWRTを支援することを決定。4台目のAudi RS 5 DTMを日本に呼び寄せることが実現しました。

カーナンバー21のAudi Sport Japan RS 5 DTMには、Hitotsuyama Racingのイメージカラーである蛍光の黄緑を配しましたが、コラボレーションはそれだけではありません。Hitotsuyama Racingのチームマネージャー、メカニック2名をDTMチームに加えて、ともにレースを戦いました。

その結果、レース1では21号車がDTM勢ではトップでゴールし、レース2でも一時は首位を走るなど、印象に残る戦いができたと思います。

Hitotsuyama Racingは2009年にアストンマーティンで参戦していたのを最後に、GT500クラスからは遠ざかっていましたが、今回10年ぶりにGT500/DTMでレースができて、とてもうれしく思いますし、将来、ふたたびGT500でレースができるよう、可能性を探っていきたいと考えています。

2020年は時期尚早でしょうが、仮に2021年にAudiが日本のSUPER GTに乗り込むということになった場合には、Hitotsuyama Racingがそれに関わることができるよう準備を進めたいと思います。

今後のHitotsuyama Racingの活動に注目していただくとともに、引き続き応援をよろしくお願いいたします。