第5戦〜ゴール目前で惜しくも入賞を逃す

Audi Team Hitotsuyamaは、2020年10月4日、静岡県の富士スピードウェイで開催されたSUPER GT第5戦「たかのこのホテル FUJI GT300km RACE」に出場しました。

20番グリッドからスタートした#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは、終盤には9番手まで順位を上げましたが、ゴール目前で不運に見舞われ、惜しくも入賞を逃しました。

予選

前戦のもてぎを今季最高の5位で終えることができたAudi Team Hitotsuyamaは、連続入賞を目指し、富士スピードウェイでの第5戦に臨みました。ドライバーは引き続き川端伸太朗と近藤 翼というラインアップです。

予選日の10月3日午前には公式練習が行われ、ドライコンディションのもとでマシンをセットアップ。ドライバーからは「乗りやすい」と好評で、良い状態で決勝を迎える自信はありました。しかし、予選の一発勝負ではライバルとの実力が拮抗していることもあり、Q1から熾烈な争いになることが予想されました。

同日午後にはノックアウト方式の公式予選が行われ、Audi Team Hitotsuyamaは川端がGT300クラスのB組でQ1に挑みました。川端は計測3周目に1分38秒004をマークし、次の周ではさらにタイムをコンマ494を縮めて1分37秒510でQ1突破ラインの8位に。川端自身は「完璧なアタックでQ1突破は確実」と手応えを感じていましたが、セッション終了ギリギリに2台が川端のタイムを上回り、コンマ042秒差でQ1突破はなりませんでした。Audi Team Hitotsuyama は、Q2を待たずに20番グリッドが確定しました。

P1 #6 ADVICS muta MC86 阪口良平／小高一斗
P2 #31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 嵯峨宏紀／中山友貴
P3 #65 LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥／菅波冬悟

P20 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS 川端伸太朗／近藤 翼

決勝

決勝当日、富士スピードウェイの上空は雲に覆われ、21℃とやや低めの気温のもと、午後1時30に決勝レースが始まりました。Audi Team Hitotsuyamaは、これまで確実にスタートを決めてきた近藤が第1スティントを担当。スタート直後にセーフティカーが導入されるという波乱がありましたが、5周目にレースが再開されると、近藤はいつもどおり、上位と変わらぬ速いペースを保ちながら、ミスのない周回を重ねます。その結果、19周終了時にはポジションを14位にまでアップし、24周目が終わったところで、川端にステアリングを託しました。

当初、チームはピットストップの時間を短縮するために、タイヤ2本交換という作戦も考えていました。しかし、決勝直前のウォームアップ走行で好タイムをマークしていたことから、決勝でも追い上げを見せると期待し、リスクを避ける意味から、タイヤ4本交換を行いました。

川端はラップタイムが近いライバルに手こずりながらも、一台、また、一台とオーバーテークを重ねることで、40周目には入賞圏内の10位まで順位を上げます。さらに47周目には9位にポジションアップ。その後も着実に周回を重ねて上位を狙います。ところが、53周目、思いもよらない場所でブレーキングを開始した周回遅れのマシンを避けようとしてスピン。さいわい接触は回避しマシンにダメージはありませんでしたが、12位までポジションを落とし、さらに、スピンした際にタイヤがタイヤかすを拾ったのが原因でグリップが低下。川端の奮闘にもかかわらず、少しずつ順位を落としていきます。最終的には14位完走でレースを終え、入賞を逃す結果になりました。

レース後、チーム代表の一ツ山亮次は、「ポイントを必ず獲るつもりでしたので、残念な結果になりましたが、決勝のペースが良かったのは、今後に向けて明るい材料になると思います」と語りました。

次の第6戦の鈴鹿は、10月24日、25日に開催されます。Audi R8 LMSとは相性が良いコースだけに、予選でしっかりと10位以内を獲得し、決勝では表彰台を狙いますので、ご支援、ご声援をお願いいたします。

P1 #56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 藤波清斗／J.P.デ・オリベイラ
P2 #55 ARTA NSX GT3 高木真一／大湯都史樹
P3 #65 LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥／菅波冬悟

P14 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS 川端伸太朗／近藤 翼

チーム代表 一ツ山亮次のコメント

前回のもてぎを5位という結果で終えることができたので、その流れのまま今回もしっかりポイントを獲りたいと思って富士に臨みました。レースは20番手からのスタートでしたが、近藤と川端の素晴らしい走りで一時は入賞圏内まで順位を上げることができました。ただ、不運なスピンで残念ながら入賞を逃してしまいました。それでも、決勝でのタイムは上位陣とほぼ変わらず、もう少し前のグリッドからスタートできれば表彰台は見えてくるので、次の鈴鹿では予選一発の速さにさらにこだわって、表彰台を獲得できるレース運びを目指したいと思います。さいわい私たちのマシンはウェイトハンディが軽いほうですので、鈴鹿はかなり狙えるはずです。引き続き応援よろしくお願い致します。