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2020/11/09

REPORT

第7戦〜アクシデントで順位を落とすも、懸命な走りで13位完走

2020 AUTOBACS SUPER GT Round 7 FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE レポート

Audi Team Hitotsuyamaは、2020年11月8日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されたSUPER GT第7戦「FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE」に出場しました。

オープニングラップのアクシデントで25位まで順位を落とした#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSでしたが、その後の追い上げで13位まで順位を挽回し、完走を果たしました。

予選

優勝した前戦の鈴鹿サーキットとともに、Audi R8 LMSが得意とするツインリンクもてぎ。チームは上位フィニッシュを目指してこの第7戦に臨みました。前戦同様、ドライバーは川端伸太朗と近藤 翼のふたりが務めます。

ここツインリンクもてぎには、ヨコハマタイヤが新スペックのタイヤを持ち込みました。11月7日の午前、予選に先駆けて行われる公式練習では、このタイヤにあわせたセットアップを行いました。新スペックのタイヤは想定以上にグリップが高かったため、思いのほかマシンへの合わせ込みに時間がかかり、ベストタイムはクラス23番手の1分48秒431に留まりました。

そこで、公式予選に向けてはセッティングを大幅に変更し、まずは近藤にQ1を託します。近藤は1周かぎりのアタックラップをしっかりまとめ、公式練習のタイムをコンマ733秒縮める1分47秒698をマーク。しかし、B組11番手に終わり、Q2進出は叶いませんでした。「変更したセッティングが良かっただけに、公式練習でこのセッティングを試していたら、もう少しタイムが上がり、Q1を突破できていたかもしれません。Q1敗退は悔しいです」とは、チーム代表の一ツ山亮次です。

P1 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人/山内英輝
P2 #244 たかのこの湯 RC F GT3 久保凜太郎/三宅淳詞
P3 #11 GAINER TANAX GT-R 平中克幸/安田裕信

P21 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS 川端伸太朗/近藤 翼

決勝

予選21位に終わったAudi Team Hitotsuyamaでしたが、マシンのセッティングが良い方向へと変わり、午前中のウォームアップ走行でも良い感触を得ていたチーム。第4戦のもてぎ戦では25番手スタートから5位入賞を果たしているだけに、今回も大幅なポジションアップを目指してスターティンググリッドにつきます。

そして、午後1時に決勝レースがスタート。第1スティントを担当した近藤は、いつもどおり着実にスタートを決め、オープニングラップで18位まで順位を上げます。ところがその周の最終コーナーで、後続の車両にマシンの右後ろを押されてスピン。レースにはすぐに復帰できましたが、25位までポジションを落としてしまいました。

しかし、その後の近藤は、1分52秒台の安定したペースで周回を重ね、徐々にポジションを上げ、17周を終えた時点で20位まで順位を回復。「近藤はタイヤの使い方も上手く、良い仕事をしてくれましたが、予選のポジションが下位だったために、アクシデントに巻き込まれてしまい、さらに前がつかえてしまったことで、なかなか順位を上げられませんでした」(一ツ山)。

22周目、GT300クラスのマシンがV字コーナーでストップし、その撤去のためにセーフティカーが導入されます。27周を終えたところでセーフティカーが解除され、ライバルたちが続々とピットに向かうなか、近藤はコースに残り、ペースを速めます。そして、29周を終えたところで、チームは近藤をピットに呼び寄せました。

「前回の鈴鹿とは正反対の状況でセーフティカーが入ってしまい、これでレースは終わったかなと思ったのですが、それならまわりと違う作戦で、少しピットストップを遅らせてみようと考えました。結果的にはそれが吉と出て、川端を15番手のポジションでコースに戻すことができました。近藤からの情報で、新しいタイヤは『攻めていかないと冷えてしまって旨みが出ない』ということだったので、川端には最初からプッシュするよう指示を出しました」(一ツ山)。

これに応えるように、川端はときおり1分50秒台のラップタイムを叩き出しながら、着実に周回を重ねていきます。しかし、前後を走るライバルたちのペースも速く、なかなかポジションアップにはつながりません。そして、最終的には13位でゴール。入賞は逃したものの、25番手から12ポジションを上げる劇的なレース運びで、完走を果たしました。

P1 #56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 藤波清斗/J.P.デ・オリベイラ
P2 #4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也
P3 #360 RUNUP RIVAUX GT-R 青木孝行/大滝拓也

P13 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS 川端伸太朗/近藤 翼

チーム代表 一ツ山亮次のコメント

前回の鈴鹿で4年ぶりに優勝し、その勢いのままツインリンクもてぎに来たつもりでした。しかし、SUPER GTは、レースごとにかわるタイヤの特性やサーキットのコンディションにマシンを合わせ込むのが難しく、今回は新しいスペックのタイヤに手こずってしまったのが、一番の問題でした。

最終戦の富士は、全車両、ウェイトハンディがゼロになり、われわれにとっては厳しい状況といえますが、それでも決勝になればペースは悪くないはずです。ライバルと良い勝負ができるよう頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします!

川端伸太朗

ドライバー 川端伸太朗のコメント

今回からタイヤがかわったことで、性能は悪くないのですが、それにマシンを合わせ込むのに時間がかかってしまったため、フリー走行、予選では思うようなタイムが出せませんでした。決勝ではタイヤのピックアップに悩まされて思うようなタイムで走行することができませんでしたが、なんとか順位をあげることができました。最終戦に向けて、チームもいろいろ考えてくれているので、それに応える走りをしたいと思います。

近藤翼

ドライバー 近藤翼のコメント

コンマ2秒、わずかに及ばずQ1を突破することができなくて、悔しい結果でした。決勝では、オープニングラップで数台を追い抜くことができたのですが、その後接触があってスピンして最後尾近くまでおちてしまいました。その後は安定した走りをすることができましたし、今回の結果は残念でしたが、収穫もありました。最終戦ではもう一度、上位争いができるように頑張ります。