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2021/03/30

REPORT

2021 開幕戦〜スタートで先行した橘田明弘がそのまま逃げ切り優勝

Audi A1 Fun Cup 2021 Round 1 Tsukuba レポート

A1 Fun Cup 2021 Round 1

Audi A1 Fun Cupカーを使い、「ヘルメットひとつ」で参加できるJAF公認のワンメイクレースとして注目が集まるAudi A1 Fun Cupの2021年シーズンが、3月27日〜28日の筑波サーキットで開幕しました。

公式予選では#105 イシカワヨシオがポールポジションを獲得しましたが、決勝レースでは直前に降り出した雨が#110 橘田明弘に味方し、表彰台の中央に立つことになりました。

公式予選

2021年シーズンは、第1戦が筑波シリーズ、2〜4戦が富士チャンピオンレースに組み込まれるかたちで開催されるAudi A1 Fun Cup。その開幕戦には11名のドライバーがエントリーしました。このうち6名は前年から継続して参加する一方、5名はAudi A1 Fun Cup初参戦となります。とはいえ、過去に豊富なレース経験を持つドライバーも多く、誰が優勝するか見当もつかない、エキサイティングなレースになることが予想されます。

前日の練習日が初夏を思わせる好天に恵まれたのとは打って変わり、公式予選・決勝が行われる3月28日は早朝から雲が広がり、ときおり小雨がぱらつくあいにくの空模様。それでも、予選までには雨も上がり、ドライコンディションのもと、8時20分から20分の公式予選が始まりました。今回はTTC1400クラスと混走となるため、Audi A1 Fun Cupは5分遅れの8時25分に全車がコースイン。さっそく2周目に、#105 イシカワヨシオが1分12秒249のトップタイムをマークし、これに#107 並木重和が1分12秒340、#110 橘田明弘が1分12秒788、#111 小野津博之が1分12秒963で続き、1分12秒台に4人が名を連ねました。

ここからいちはやく1分11秒台にタイムを上げてきたのが#105 イシカワで、3周目に1分11秒915をマーク。「4輪脱輪を気にして思い切り踏めなかった」というイシカワでしたが、ライバルを一気に引き離すことになりました。このタイムをターゲットとするライバルたちは、#110 橘田が4周目に1分11秒949を、#107 並木が7周目に1分11秒977を記録しますが、#105 イシカワのタイムにはわずかに及びません。そして、このまま公式予選は終了時間を迎え、#105 イシカワが2021シーズン最初のポールポジションを獲得しました。

2021 A1 Fun Cup Round 1

決勝レース

公式予選の終了からおよそ3時間後には、15周の決勝レースが行われます。なんとか曇り空のまま決勝を迎えられたら……という希望とは裏腹に、スタートの15分前くらいから雨が降り出し、コースは見る見るウェットコンディションに変わっていきます。TTC1400クラスと混走となるこのレースでは、Audi A1 Fun Cupは7番グリッドにポールポジションの#105 イシカワ、8番グリッドに#110 橘田、9番グリッドに#107 並木、10番グリッドに#111 小野津が着きます。そして11時56分、スタンディングスタートにより、レース火蓋が切られました。

ここでポールポジションの#105 イシカワが、濡れた路面でホイールスピンさせたのが原因で一瞬出遅れ、それとは対照的に2番手の#110 橘田が好スタートを決めました。#110 橘田は前方を走るTTC1400クラスの動きを見極めながら、Audi A1 Fun Cupのトップを奪うのでした。その後ろでは、#107 並木が3番手を守る一方、#111 小野津が6番手に順位を落とし、代わりに#102 阿野雅樹が4位、#106 飯島宗久が5位にポジションをアップします。

1周目を終えたところで、#110 橘田と#105 イシカワの2台がコンマ509秒差の接近戦となり、3位以下を少しずつ離していきます。その後、先頭の2台はコンマ2秒からコンマ5秒差で周回を続けますが、#110 橘田はなかなか隙を見せません。しかし10周目のストレートで#105 イシカワが動き、#110 橘田のインを攻めようとしましたが、ウェットコンディション下で無理に1コーナーに進入するのはリスクが高いと判断し、#110 橘田を捉えることはできませんでした。レースはそのままファイナルラップを迎え、#110 橘田が#105 イシカワを抑えきって、開幕戦をウイナーに輝きました。2位は#110 橘田、3位は#107 並木となり、60代のベテランたちが表彰台を独占する結果になりました。

次戦の第2戦は、2021年5月8日〜9日、舞台を富士スピードウェイに移して行われます。富士ではどんなドラマが生まれるのか、次戦も、各ドライバーの健闘にご期待ください!

#110 Akihiro Kitsuda