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2021/05/24

REPORT

第3戦〜ピンチを撥ねのけ、5位完走を果たす

スーパー耐久シリーズ 第3戦 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース レポート

スーパー耐久のAudi Team Hitotsuyama

Audi Team Hitotsuyamaは、2021年5月21日〜23日、静岡県の富士スピードウェイで開催された「スーパー耐久シリーズ 2021 Powered by Hankook 第3戦 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース」のST-Xクラスに、Audi R8 LMSでスポット参戦しました。

一時は3位までポジションを上げたものの、マシントラブルに見舞われ優勝から遠のいたチームでしたが、最後まで諦めずにゴールを目指し、24時間レースを走りきることができました。

公式予選

今回の体制は、2012年と2013年にAudi Team HitotsuyamaでSUPER GTに参戦した都筑晶裕選手とその兄の都筑善雄選手が中心となり、二人と親交のあるドライバー3名に、強力な助っ人役で構成したチームです。都筑善雄選手(Aドライバー)、小倉基宏選手(Cドライバー)、田中鉄三郎選手(Dドライバー)、本多秀朗選手(Eドライバー)のあわせて4名がジェントルマンドライバーで、これをエキスパートドライバーの都筑晶裕選手(Fドライバー)とプラチナドライバーの宮田莉朋選手(Bドライバー)が支えるという布陣です。

5月21日午後0時からは、A/B/C/Dドライバーによる予選のタイムアタックと、E/Fドライバーによる走行が予定されていました。ところが、この日の富士スピードウェイは朝から雨に見舞われ、予選開始予定時間になっても、すぐにはセッションが開始されませんでした。その後、天候回復を見込んで予選開始時間が何度も繰り下げられたものの、午後3時過ぎにはついに予選のキャンセルが発表されました。決勝のスターティンググリッドはクラスごとのランキング順となり、スポット参戦のAudi Team Hitotsuyamaはクラス最後尾の7番グリッドからのスタートになりました。

Starting Grid

P1 #777 D’station Vantage GT3
P2 #290 Floral UEMATSU FG 720S GT3
P3 #81 DAISHIN GT3 GT-R

P7 #33 TSK Audi R8 LMS

スーパー耐久 第3戦

決勝

前日からの雨は上がったものの、上空を厚い雲で覆われた富士スピードウェイでは、5月22日午後3時ちょうど、ローリングスタートにより戦いの火蓋が切られました。クラス最後尾からのスタートになった#33 TSK Audi R8 LMSでしたが、24時間という長丁場ではスターティンググリッドの位置はさほど重要ではありません。まずはエキスパートドライバーの都筑晶裕選手が第1スティントを担当。着実にスタートを決めて、周回を重ねていくことになります。

45周を終えたところで都筑善雄選手にドライバー交替。この時点ではまだクラス7位の#33 TSK Audi R8 LMSでしたが、その後は概ね50周ごとにドライバーを交替し、田中選手、宮田選手、都筑晶裕選手、都筑善雄選手とつないでいきます。宮田選手は1回目にダブルスティントを担当し、都筑善雄選手に続く深夜のスティントでも好調な走りを続けていきます。ライバルたちの脱落もあって、12時間経過時の午前3時時点では、順位を3位まで上げていました。

ところが、午前4時ごろ、リペアタイムをともなうピットストップを終えて再スタートを切ろうとした矢先に、マシントラブルが発生。#33 TSK Audi R8 LMSにクラッチ破損が見つかり、交換を余儀なくされたのです。走行中にコース上でストップしなかったのは不幸中の幸いでしたが、クラッチ交換には約1時間半を要し、この時点で優勝からは遠のいてしまいました。

とはいえ、今回の参戦はチームの成績と同じくらい、ジェントルマンドライバーのスキルアップや、24時間耐久レースを走りきることを重要視していたチーム。そこで気持ちを切り替え、スーパー耐久初参戦のドライバーたちに貴重な機会を楽しんでもらおうという方針に変更しました。

明け方から再びコースに復帰した#33 TSK Audi R8 LMSは、他車との接触により約30分間ピットで作業を行うという場面もありましたが、それを除けばトラブルなく周回を重ねていきます。そして午後2時過ぎ、残り1時間を切ったところで、クラス5番手を走行していた宮田選手から都筑善雄選手へ最後のスティントが託されました。都筑善雄選手はここからさらに24周を重ねて、無事にチェッカードフラッグを受け、5位完走を果たしました。

レース途中のマシントラブルや接触により、完走できるかどうか心配する場面もありましたが、当初の目標どおり、24時間の長丁場を走りきるという特別な思いを叶えることができたドライバーとチーム。ゴール後、都筑善雄選手がドライブする#33 TSK Audi R8 LMSを迎えた瞬間、チームには笑顔が溢れていました。

Result

P1 #81 DAISHIN GT3 GT-R
P2 #777 D’station Vantage GT3
P3 #290 Floral UEMATSU FG 720S GT3

P5 #33 TSK Audi R8 LMS