2021/10/29
REPORT
第2戦が開催されてから5カ月のインターバルを経て10月16日に富士スピードウェイで開催されたAudi A1 Fun Cup 第3戦。
決勝レースでは#105イシカワヨシオがスポット参戦の#110 橋本泰一の追撃をかわして2連勝を達成。最終戦を待たずに2019年以来の2度目のシリーズチャンピオンを獲得しました。
9月末までは東京オリンピックの開催地としてクローズしていた富士スピードウェイ。久々のレースとなる第3戦にはAudi A1 Fun Cup史上最多となる13名のドライバーがエントリーしました。Audi A1 Fun Cupでおなじみの#110 橋本泰一は久々にスポット参戦となり、また#113 河村翔太は初参戦となります。老若男女、ビギナーからベテランまで、楽しく安全にレースができるAudi A1 Fun Cupだけに、初めての人でも気軽に参加できるのがこのレースの魅力です。
今回はN1400クラスの7台との混走となり、合計20台で予選及び決勝レースが行われます。ストレートスピードではAudi A1 Fun Cupが勝るものの、コーナリングスピードはN1400クラスに分があり、お互いにタイムロスをしないように上手くスペースを保ってタイムアタックを行うことも重要になってきます。
午前9時25分から開始された20分間の公式予選では、直前に小雨が降り始めたものの、タイムに影響するほどの雨量とはならずに、各車予定通りにコースインをしていきました。トップ争いは序盤から#105 イシカワと#107 並木重和に絞られ、2分15秒台の争いが繰り広げられます。この争いは7周目に2分15秒168までタイムアップを果たした#107 並木に軍配が上がり、ポールポジションを獲得。#107 並木にとっては、#105 イシカワのシリーズチャンピオン阻止のためにも非常に重要であるポールポジションを獲得することができ、決勝レースに向けて弾みをつけるかたちとなりました。
また、3位には久々の参戦となる#110 橋本が2分16秒130で続き、そこから8台が1秒以内に収まる接戦となりました。
公式予選の終了から約4時間後には1周4.563kmを10周走行する決勝レースが行われました。富士スピードウェイは正午頃から雨が降り始め、降水量は決して多くはないものの完全なウェットコンディションでのレースとなりました。
スタートから#105 イシカワ、#107 並木、#110 橋本の3名が快調に飛ばし、オープニングラップ終了時点で4位の#106 飯島宗久に4秒の差をつけます。
しかし、2周目には#110 橋本が2番手に浮上。ポールスタートの#107 並木はペースを上げることができずに3周目には#106 飯島に先行を許してしまいます。
#107 並木はその後も順位を落としていき、ついに5周目にピットイン。フォーメーションラップからフロントウインドウが曇ってしまうトラブルを抱えており、残念ながらここでレースを終えることになりました。
また、2周目には5番手を走行していた#101 斉藤浩徳がN1400クラスのマシンに追突されて停止、さらにそれを避けようとした#104 ナガサワクミコもグラベルの餌食となり、ここで2者はレースを終えることになってしまいました。
レース終盤、トップ争いは相変わらず#105 イシカワと#110 橋本による1秒以内の接戦が続きますが、その後方ではクラス10番手スタートの#103 森愼一が激走。刻々と変化する難しいウェットコンディションの中、トップの2台よりもさらに1秒以上速いラップタイムを連発し、最終ラップを前に3位の#106 飯島に襲い掛かかろうとします。
10周のレースはそのまま#105 イシカワが逃げ切りに成功。そしてスポット参戦の#110 橋本が2位を獲得しました。3位には#103 森の猛追から逃げ切った#106 飯島が入り、飯島にとっても嬉しい初表彰台となりました。
また、#105 イシカワは今回の優勝により最終戦を待たずにシリーズチャンピオンを獲得。イシカワは2019年にもシリーズチャンピオンを獲得しており、速さと強さを裏付けるかたちとなりました。
最終戦は12月11日にここ富士スピードウェイで開催されます。最終戦にふさわしい、激しくもAudi A1 Fun Cupならではの楽しいバトルが展開されることに期待しましょう!