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2022/07/12

REPORT

第3戦〜5位完走で着実な第一歩

スーパー耐久シリーズ 第3戦 SUGOスーパー耐久3時間レース レポート

スーパー耐久2022 第3戦

Audi Team Hitotsuyamaは、2022年7月9日〜10日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されたENEOSスーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook 第3戦 「SUGOスーパー耐久3時間レース」のST-Zクラスに参戦しました。

この第3戦からAドライバーに阿野雅樹を迎えたチームは、苦しい戦いを強いられたものの、無事5位でレースを完走。次戦に向けて、着実な一歩を踏み出しました。

公式予選

新たにAドライバーを務めることになった阿野雅樹は、スーパー耐久シリーズ2019 第5戦にAudi RS 3 LMSでST-TCRクラスにスポット参戦し、3位表彰台を獲得した経験があり、また、Audi A1 Fun Cupでも好成績を残しているジェントルマンドライバー。とはいえ、急遽参戦が決まった阿野雅樹にとっては、Audi R8 LMS GT4もスポーツランドSUGOも初の経験ということで、まずは彼の習熟を一番の目標として、このSUGO戦に臨むことになりました。

その阿野雅樹をサポートするのが、プラチナドライバーの宮田莉朋(Bドライバー)とFIA-F4などで活躍してきた若手の神 晴也(Cドライバー)。さらに、Audi A1 Fun Cupで実力を付けてきた阿野雄紀がDドライバーを務めます。なお、阿野雄紀は阿野雅樹の長男であり、ここに親子でのスーパー耐久参戦が実現しました。

公式予選が行われた7月9日は、朝から小雨が降ったり止んだりの不安定な空模様。ST-Zクラスを含むグループ1の予選が開始された午後0時50分の時点では雨が上がり、コースもほぼドライコンディションとなりましたが、いつ雨が降り出してもおかしくない状況です。スーパー耐久ではAドライバーとBドライバーの合算タイム順で決勝のスターティンググリッドが決められます。まずは阿野雅樹がAドライバーを対象とした15分間のセッションに挑みました。阿野雅樹は間合いをはかりながら、計測2周目に最初のタイムアタックを行い、1分36秒692をマーク。その後、タイヤのクーリングをして2回目のアタックに挑みますが、セッション途中から雨が降り出し、その影響もあって自己ベスト更新はなりませんでした。一方、宮田莉朋が臨んだBドライバーを対象としたセッションでも、途中から雨が降り出すなどして、計測2周目でマークした1分28秒566がベストタイムに。A/Bドライバーの合算タイムはクラス8番手となり、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4はクラス最後尾からのスタートが確定しました。

ST-Z Class Qualifying Result

P1 #500 5ZIGEN AMG GT4
P2 #885 シェイドレーシング GR SUPRA GT4
P3 #310 GRGarage水戸インター GR SUPRA GT4

P8 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4

阿野雅樹、宮田莉朋、神 晴也、阿野雄紀

右から阿野雅樹、宮田莉朋、神 晴也、阿野雄紀

決勝

#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4が参戦するグループ1の3時間レースには、ST-Zクラスに加えて、ST-Xクラス、ST-1クラス、ST-Qクラス(一部)の計20台が参加。通常、マシン性能が上回るST-XクラスがST-Zクラスの前からスタートしますが、今回のSUGOでは予選で雨の影響をより大きく受けたST-Xクラスが後方のグリッドからスタートする異例の状況に。実際、総合10番グリッドの#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4の後方には5台のST-Xのマシンが並び、スタート直後の混乱が懸念されます。

前日とは打って変わり、真夏の強い日差しが照りつけるスポーツランドSUGOでは、7月10日午後1時58分、ローリングスタートで3時間レースが始まりました。#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4は阿野雅樹がスタートを担当。後方から押し寄せるST-Xのマシンをやり過ごし、オープニングラップでクラス8位、総合20番手までポジションを落としたあとも、不慣れなマシンとコース、さらにデビュー戦ということで肩に力が入り、「うまくリズムに乗れなかった」(阿野雅樹)と苦しい展開に。オーバーステア気味のAudi R8 LMS GT4にも手こずり、途中コースオフする場面もありましたが、ジェントルマンAドライバーに課せられた50分の最低義務周回数をクリアしたのち、31周を終えたところで阿野雄紀にマシンを託しました。

阿野雄紀はこの時点で2周あったクラストップとの差を縮めるため、懸命に周回を重ねていきます。途中、先行する#500 5ZIGEN AMG GT4がマシントラブルで戦線を離脱し、クラス7番手にポジションを上げましたが、他クラスのマシンとの接触や単独スピンなど不運が重なり、63周を終えてピットストップを行った時点では、クラストップとの差は3周に広がっていました。

2回のピットストップが義務づけられるこの大会では、第3ドライバーとして神が残りのレースを担当。神は1分30秒前後のクラストップレベルのラップタイムで安定した走りを見せ、先行するライバルとの差を縮めていきます。さらに82周目にはマシントラブルで#34 テクノ・SUN’S・モノコレ G55がピットストップを強いられ、これによりクラス6位に浮上。その後も速いペースで周回を重ねましたが、ライバルたちに追いつくことはできず、クラストップから3周遅れの6位でフィニッシュ。レース後、クラス2番手の#885 シェイドレーシング GR SUPRA GT4に最低義務周回数違反が発覚したことで、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4は最終的に5位完走という結果となりました。

表彰台には届かなかったものの、Aドライバーの阿野雅樹にとっては貴重な実戦経験となり、無事に当初の目的を達成することができたSUGOスーパー耐久3時間レース。今後の課題も浮き彫りとなり、次のオートポリスの5時間レースに向けて、チームもドライバーも入念に準備を進めていきたいと思います。表彰台を狙えるよう一丸となって頑張りますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。

Race Result

P1 #310 GRGarage水戸インター GR SUPRA GT4
P2 #22 Porsche 718 Cayman GT4 RS CS
P3 #111 Access HIROSHIMA+ GR SUPRA GT4

P5 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4

スーパー耐久2022 第3戦