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2023/03/22

REPORT

2023年開幕戦〜危機的状況を乗り越え、初戦を完走で終える

スーパー耐久シリーズ2023 第1戦 SUZUKA S耐 レポート

スーパー耐久2023 開幕戦

Audi Team Hitotsuyamaは、2023年3月18日〜19日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されたENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook 第1戦 「SUZUKA S耐」のST-Zクラスに参戦しました。

新体制で臨んだ2023年の開幕戦は、クラッシュによるレース不出走の危機や、スタート前のパンクといった不運が重なりました。それでもチームが一丸となったおかげで、無事に完走を遂げることができました。

公式予選

2022年の第2戦からスーパー耐久にシリーズ参戦しているAudi Team Hitotsuyamaは、2023年も引き続きAudi R8 LMS GT4でST-Zクラスを戦います。2023シーズンは、ベンチャー投資のFUNDINNO(ファンディーノ)をメインスポンサーに迎え、マシン名「ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMS」としてエントリー。ドライバーのラインアップは、2020年スーパー耐久ST-Xクラスチャンピオンの山脇大輔をAドライバーに据え、昨シーズンCドライバーを務めた神晴也(Bドライバー)、SUPER GTなど豊富な経験があるショーン・ウォーキンショー、昨シーズンDドライバーとして経験を積んだ阿野雄紀(Dドライバー)の4名がレギュラードライバーとしてシリーズに挑みます。さらに、ベテランドライバーの高木真一が監督兼Eドライバーとしてチームを導くことになりました。

Audi Team Hitotsuyama ドライバー

▲ 左から高木真一、神晴也、山脇大輔、ショーン・ウォーキンショー、阿野雄紀

開幕戦が開催される鈴鹿サーキットでは、さっそく3月16日木曜日、特別スポーツ走行が行われました。その2回目のセッションで#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSは、高速コーナーの130Rでリアのバランスを崩しコースアウトを喫し、さらにスポンジバリアに衝突したはずみで横転。リアセクションなどを大きく破損するなど、マシンは修復不可能なダメージを負うことに。その時点で今回はレースの出走を断念せざるを得ない危機的状況に陥りましたが、新体制で臨む開幕戦だけに、なんとかマシンをスターティンググリッドに着けたいというチームの思いは強く、その方法を模索していたところ、昨シーズン、#505 Audi R8 LMSで参戦したAS Sport様のご厚意により、マシンをお借りできることになりました。

代わりのマシンが鈴鹿に届いたのが17日金曜日の明け方。そこからチームはオリジナルの21号車からボンネットやドアといった必要なパーツを移植。そして、この日の午後の専有走行に途中から参加し、マシンのチェックを始めました。さらに夜の9時からは徹夜でカーラッピングを行い、土曜の朝には21号車本来の姿に戻りました。一方、マシンのセットアップは21号車とは異なったままであり、その状態で予選に臨んだドライバーたちは戸惑いも少なくありませんでした。

セミウェットコンディションのもと、18日土曜日の午後2時20分から15分にわたってBドライバーのタイムアタックが行われ、神は計測3周目に2分13秒413をマーク。さらに計測6周目には2分12秒859までタイムを縮めたものの、11台中10位と奮わず。午後3時20分からのAドライバーの予選は、山脇がハンディキャップ付きでAドライバー登録をしているため、公式予選の最初の10分間は出走できず、残り5分間の一発勝負で2分18秒335というタイム。山脇もクラス10位で、AドライバーとBドライバーの合算タイム順で決まる予選結果は最下位の11番手でした。

ST-Z Class Qualifying Result

P1 #52 埼玉トヨペット GB GR Supra GT4
P2 #885 シェイドレーシング GR SUPRA GT4
P3 #26 raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4

P11 #21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMS

ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMS

決勝

予選が終わると、チームはマシンのセットアップを本来の21号車に近づけるため深夜2時まで懸命に作業を行いました。そして迎えた19日日曜日、鈴鹿サーキットは雲ひとつない快晴に恵まれました。

午前11時、決勝に向けて、ピットを離れた#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSでしたが、スターティンググリッドまでの走行で、スタートドライバーの神が左リアタイヤの異常を訴えます。パンクの疑いが強く、チームは急場を凌ぐために、スタートで使用できるもう1セットのタイヤに履き替えることを決めます。しかしこのタイヤは前日の予選で酷使したタイヤで、1スティントを走るのは困難なことから、神は1周を終えたところですぐにピットストップ。チームはタイヤ交換とともに、ドライバーを阿野に代えて、#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSをコースに送り出しました。

これにより、すでに序盤から周回遅れとなった#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSにとって、上位を狙うことは厳しくなりました。そこでチームは、お借りした大切なマシンを無事にゴールまで走らせるとともに、マシンに対する各ドライバーの習熟度を高めることに狙いを定めます。第2スティントを担当した阿野は、ときおり2分20秒のラップタイムをマークしながら20周を危なげなく走りきり、ウォーキンショーにマシンを託しました。

ところがウォーキンショーがコースに入ってしばらくすると、立て続けにFCY(フルコースイエロー)となり、2回目のFCYはセーフティカーランに変わるなど、思う存分走ることができない状況に見舞われます。それでもウォーキンショーはチームのベストラップタイムを更新し、山脇にステアリングを委ねました。

山脇が担当した第4スティントでもFCYが1度導入されますが、山脇は2分20秒〜21秒の安定したタイムでラップを重ね、Aドライバーに義務づけられた75分をしっかりと走りきりました。第5スティントはふたたび神が担当。神はすぐにチームベストを2分14秒633に更新し、マシンのセットアップが改善されたことを示すとともに、エースドライバーとしての速さを見せました。

16周を走り終えたところで、1回目の走行で走り足りなかったウォーキンショーに交替。ここからの残り1時間を#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSでたっぷりと走り込むはずでした。しかし、午後4時を過ぎたところで、シケインの手前で複数のマシンが絡むクラッシュが発生。これが原因でレースは赤旗中断となり、40分以上を残してそのままレースは終了となりました。

#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSは、トップから5周遅れのクラス最下位という結果でしたが、出走の危機を乗り越え、無事に完走でレースを終えることができたことは何よりの歓びです。これから次戦の「富士SUPER TEC 24時間レース」に向けてやるべきことがたくさんありますが、上位入賞を目指してしっかり準備を進めて参りますので、引き続き皆さまの応援をよろしくお願いいたします!

Race Result

P1 #52 埼玉トヨペット GB GR Supra GT4
P2 #26 raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4
P3 #885 シェイドレーシング GR SUPRA GT4

P11 #21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMS

ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMS
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