2025/03/18
NEWS
Audi A1 Fun Cupカーを使い、「Arrive & Drive」パッケージにより“ヘルメットひとつで参加できる”JAF公認のワンメイクレース「Audi A1 Fun Cup」の2025シーズンが開幕しました。
2025年3月15日、富士スピードウェイで行われた第1戦は、2024年にシリーズタイトルを獲得した森 慎一が、激しいバトルを制して優勝を手にしました。
2025年は、この富士スピードウェイを皮切りに全6戦でシリーズが争われます。その内訳は、第1戦(3月15日)、第5戦(8月16日)、第6戦(11月8日)が富士、第3戦(6月8日)が筑波、そして、第2戦(5月11日)と第4戦がSUGOで、昨シーズンに比べてSUGOが1戦増えています。
開幕戦では用意する13枠すべてが埋まり、ディフェンディングチャンピオンの#101 森 慎一をはじめ、#102 野田 望、#103 森本祐一、#104 飯島宗久、#108 ナガサワクミコ、#109 彦田訓昌、#110 青木芳成、#113 丸野哲郎が過去に参戦経験がある一方、#105 齋藤克康 、#106 Kai-Ti WANG、#107 藤井政至、#112 芳賀絢音が初参加です。さらに今回はゲストドライバーとして、2023年のTCRジャパンシリーズでダブルタイトルを獲得した猪爪杏奈が111号車をドライブします。
2025年は新たな試みとしてレディース・クラスを新設したのも注目してほしいところ。参加する女性ドライバーには、通常の総合ポイントとは別に、女性ドライバーのみを対象としたポイントを付与し、シリーズを争います。また、各レース後、総合とは別にレディース・クラスの表彰式を実施することで、女性ドライバーの活躍を後押し。この大会では3名が表彰台のポジションを争いました。
3月15日、上空に雲が広がり、風が冷たい富士スピードウェイでは、9時25分から20分間の公式予選が行われました。今回はFCR-Vitzとの混走で、13台のヴィッツとあわせて26台が予選開始の合図ととともに一斉にコースへと向かいました。さっそく2周目に2分15秒443をマークしてトップに踊り出た#111 猪爪は、3周目に2分13秒992、4周目も2分13秒910とベストタイムを更新する走りでその速さを見せつけます。これを目標に、#104 飯島と#103 森本が2分15秒台で#111 猪爪に迫っていきます。
その直後、#109 彦田がトラブルにより最終コーナー内側にマシンを停めたため、セッションは一時中断。9時50分に残り5分で予選が再開されると、#111 猪爪はピットに留まる一方で、他のドライバーは自己ベスト更新に挑むことに。ここでタイミングを見計らっていた#101 森が2分14秒152を叩き出し、2番手に急浮上。これに#104 飯島が2分14秒429、#102 野田が2分14秒505で続きました。
レディース・クラスは、これまでジムカーナで腕を磨き、今回がレース初挑戦となる#112 芳賀が全体7番手となる2分15秒806でクラストップに。これに#108 ナガサワ、初参戦の#106 WANGが続いています。
予選後の富士スピードウェイは雲が厚さを増し、いまにも雨が降り出しそうな天候のもと、13時45分から10周の決勝レースが始まりました。
ポールポジションは#111 猪爪でしたが、予選中にマシントラブルに見舞われた#109 彦田に111号車を譲ったために決勝は欠場。これによりAudi A1 Fun Cupが12台、FCR-Vitzが13台の混走で決勝が行われました。
スタンディングスタートにより戦いの火蓋が切られたレースは、2番グリッドの#101 森、3番グリッドの#104 飯島、4番グリッドの#102 野田がともに好ダッシュを決め、この順のまま1コーナーを駆け抜けていきます。そしてすぐさまこの3台がトップ集団を形成し、激しいバトルへと発展していきました。
さっそく仕掛けたのが、2024シーズン最終戦で初優勝を果たした#102 野田で、2周目の1コーナー進入で#104 飯島のインを刺して2番手に浮上すると、そのままの勢いで#101 森を最終コーナーのインからオーバーテイクし、トップに踊り出ました。
#102 野田、#101 森、#104 飯島のポジションのまま、レース中盤は三つ巴のバトルが続きましたが、ついに7周目、この均衡が破られます。2番手の#101 森が#102 野田にダンロップコーナーで並ぶと、そのまま#102 野田をかわしてトップを奪還したのでした。
負けじと#102 野田も8周目の1コーナーで#101 森のインを刺しますがポジションは変わりません。一方、周回を重ねるうちに落ち着きを取り戻すことができたという#101 森は背後に迫る#102 野田を抑え切り、今シーズンの開幕戦を制しました。2位は#102 野田、3位は#104 飯島でした。
レディース・クラスは、総合7番手スタートの#112 芳賀が5周目に5位、さらにファイナルラップの最終セクターで4位にポジションを上げる健闘ぶりで、レディース・クラスを制しました。2位は総合7番手の#108 ナガサワクミコ選手、3位は同11番手の#106 Kai-Ti WANG選手でした。
開幕戦を終えて、Audi A1 Fun Cupに継続参戦しているドライバーのスキル向上が際だつ一方、初参戦ドライバーの健闘も目立ち、これまで以上にエキサイティングな戦いが予想される2025シーズン。次の第2戦は5月11日に、好バトルが期待されるスポーツランドSUGOを舞台に行われます。総合、レディース・クラスのトップに立つのは誰か。ドライバーの皆さんの健闘に、どうぞご期待ください。