2025/03/25
REPORT
Hitotsuyama Racingは、2025年3月22日〜23日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されたENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE 第1戦「もてぎスーパー耐久 4 Hours Race」のST-Zクラスに参戦しました。
昨年に続き、Mercedes-AMG GT4で臨む2025シーズンは、3月22日のRACE1を5位、翌23日のRACE2を6位でフィニッシュして、ともにポイントを獲得。新体制のもとでまずは無事に開幕戦を終えることができました。
2022年の第2戦からスーパー耐久にシリーズ参戦しているHitotsuyama Racingは、2024年に続き、Mercedes-AMG GT4でST-Zクラスのシリーズチャンピオンを狙います。
ドライバーは、山脇大輔とショーン・ウォーキンショーが引き続きAドライバーとBドライバーを務める一方、Cドライバーにはイタリア出身で、アジアン・ルマン・シリーズやヨーロピアン・ルマン・シリーズで活躍してきたアレッサンドロ・ブレッサンを起用。そして、Dドライバーとして、元F1ドライバーのミカ・サロを父に持ち、フィンランドF4や日本のFIA-F4で経験を積んできたマックス・サロが加入しました。このレギュラーの4名に加えて、Audi A1 Fun Cupで腕を磨く飯島宗久がEドライバー、ドライバーやレーシングチームのオーナーのみならず、テクノロジー企業の経営者としての顔を持つジム・ウォルシュがFドライバーとして名を連ねています。
開幕戦のもてぎでは、まずは3月22日、ST-Z/ST-TCR/ST-4/ST-5の4クラスによるRACE1の予選と決勝が行われました。快晴のモビリティリゾートもてぎでは、さっそく8時25分からAドライバーの予選がスタート。開始早々、セッションは一時赤旗中断になり、再開後に山脇は5周目からタイムアタックを開始。周回ごとに自己ベストを更新し、8周目にマークした2分1秒350がクラス8番手となりました。
9時15分からのBドライバー予選では、ウォーキンショーが5周目に1分59秒526を叩き出し、同じくBグループの8番手に。A/Bドライバーの合算タイムにより、#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4は8番グリッドからのスタートが決定しました。
そのあと、C/Dドライバーによる予選が行われ、ブレッサンが2分1秒822、サロが2分3秒141で、予選通過基準タイムをクリアしています。
P1 #52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2
P2 #25 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
P3 #26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
P8 #21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4
RACE2のフリー走行とピットウォークをはさんで、13時ちょうどにRACE1決勝のフォーメーションラップが始まり、13時4分にはローリングスタートによって4時間にわたる戦いの火蓋が切られました。3回のドライバー交替が義務づけられるこのレースでは、スタートをウォーキンショーが担当し、その後、サロ、山脇、ブレッサンの順にマシンをドライブします。
8番グリッドからスタートしたウォーキンショーはオープニングラップでポジションを7番手に上げ、その後も2分2秒台から4秒台の速いペースで周回を重ねます。そして、37周を終えたところでサロにドライバー交替しました。5番手でコースに復帰したサロは、まだマシンに不慣れなこともあって#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4のドライブに手こずりましたが、それでも平均2分6秒台のラップタイムで13周を無事に走り切り、マシンを山脇に託しました。
山脇に交替直後、油圧の異常を知らせる警告灯が点灯し、エンジンが吹けなくなるトラブルに見舞われましたが、症状はすぐに解消。その後の山脇はときおり2分4秒台の速いタイムをマークしながら、先行するライバルをかわして8番手からポジションを2つ上げ、79周を終えたところでピットに向かいました。これがFCY開始直前という絶好のタイミングになり、チームはピットストップでのロスを最小限に抑えることに成功。この時点でレースは残り約1時間で、最終スティントを任されたブレッサンは2分4秒前後のペースでコンスタントに走行し、89周目には5位に浮上。その後も速いペースを続けてポジションを守り、開幕戦で5位完走を果たしました。
P1 #26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
P2 #52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2
P3 #25 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
P5 #21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4
RACE1で表彰台は逃したものの、マシンを無事にピットに戻すことができたHitotsuyama Racingは、ドライバーから指摘があった軽微なトラブルを解消し、満を持して23日のRACE2に臨みました。RACE2はST-X/ST-Z/ST-Q/ST-1/ST-2/ST-3/ST-4の7クラスによる混走レースになります。
暖かく穏やかな天気に恵まれたモビリティリゾートもてぎでは、まずは8時30分からRACE2の予選が始まりました。8時50分にはAドライバーの予選を迎え、山脇は7周目にマークした2分1秒674がクラス8番手に。そして、9時45分からのBドライバー予選では、ウォーキンショーが4周目にクラス7番手となる1分59秒535をマークしています。A/Bドライバーの合算タイムはクラス8番手で、#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4は13番グリッドからのスタートになりました。
P1 #885 シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2
P2 #34 TECHNO FIRST FUNDINNO R8 LMS GT4
P3 #26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
P8 #21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4
汗ばむほどの陽気となったモビリティリゾートもてぎでは、前日より30分早い12時30分に4時間レースが始まりました。RACE1同様、このRACE2も3回のドライバー交替が義務づけられており、最初のスティントをウォーキンショーが担当します。序盤、ST-Zクラスの#51 WAKAYAMA TOYOTA with HOJUST GR Supra GT4 EVO2に行く手を阻まれ、オーバーテイクに時間を要しましたが、12周目にクラス6番手にポジションを上げると、その後は2分3秒前後のタイムを連発し、38周を終えたところでピットを目指しました。
チームは給油のみ、タイヤ無交換でマシンをコースに送り出すことで、サロはこの時点でクラストップに浮上。タイヤが厳しい状況でしたが、サロは前日のRACE1よりも速い2分5秒前後で周回を重ねることで、クラストップを守ったまま50周で山脇にマシンを託しました。クラス7番手でコースに戻った山脇は、2分4秒前後のペースで順調に周回し、全車が2度目のピットストップを終えた時点でクラス4番手まで順位を上げる健闘ぶりでした。
78周を終えたところでチームは最後のピットストップを行い、ブレッサンにステアリングを委ねます。クラス5番手でコースに戻ったブレッサンは、ウォーキンショーに迫る2分3秒から4秒のタイムでライバルとの差を縮めていきます。ところが、他のチームメイトを含めて、#21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4の走路外走行の回数が規定を超えてしまい、90周目にドライブスルーペナルティを消化することに。これによりクラス7番手にポジションを落としますが、その後、5位まで順位を上げ、最終的にはクラス6番手でゴールしました。
ドライバーやチームスタッフが入れ替わり、新体制で臨んだ2025シーズンの開幕戦は、RACE1、RACE2ともに、大きなミスやトラブルもなく、無事にフィニッシュすることができました。一方、日本車勢が昨年にも増して速さを手に入れ、そう簡単には表彰台を獲得できない状況です。また、海外で活躍してきたドライバーにとっては、走路外走行の判定基準の違いに戸惑う場面もありました。次戦に向けては走行マナーの遵守を徹底するとともに、さらなる速さを手に入れられるようチームとドライバーが一体となって準備を進めていきますので、引き続き今シーズンもHitotsuyama Racingへの応援をよろしくお願いいたします!
P1 #52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2
P2 #885 シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2
P3 #26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
P6 #21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4