2025/07/22
REPORT
年6戦で戦う2025 Audi A1 Fun Cupシリーズの第4戦が、7月19日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われました。
3番グリッドからスタートした#107 藤井政至は、オープニングラップのトップ争いに競り勝ち、念願の初優勝を果たしました。

昨シーズンに初開催され、今シーズンは2度目となるスポーツランドSUGO戦。今回は10名のドライバーがエントリー。このうち、#117 並木重和は今季初参戦となります。
7月19日、上空に雲がかかり、過ごしやすい朝を迎えたスポーツランドSUGOでは、8時ちょうどから15分間の公式予選が行われました。前日の練習走行ではアドバイザーを務める川端伸太朗選手が1分49秒317をマークしており、これを目標に各ドライバーは計測1周目からタイムアタックに挑みました。
まずは参加ドライバーの中で最年長の#117 並木が1分50秒545でトップに踊り出ます。#117 並木は1カ月前にここ菅生で開催されたヤリスカップ(CVTクラス)で優勝しており、熟練の速さを見せつけます。これに続くのが、第2戦の菅生大会で2番グリッドを獲得した#107 藤井で、1分50秒839をマークしました。
すると2周目、第3戦の筑波大会でポール・トゥ・ウィンを飾った#102 野田 望が1分50秒323を叩き出し、トップに浮上します。一方、#117 並木はこの周は自己ベストの更新できずに2番手となり、また、#107 藤井は1分50秒602と自己ベストを更新しますが3番手にポジションを落としました。
その後も#102 野田の勢いは止まらず、5周目には1分50秒167までタイムを縮めました。#117 並木も1分50秒233と自己ベストを更新しますが、#102 野田にはコンマ066秒及びません。その直後、コースサイドに停止した車両を回収するためセッションは赤旗中断になり、そのまま予選は終了。これにより、#102 野田の2戦連続ポール・ポジションが決まりました。2番手は#117 並木、3番手は#107 藤井でした。
レディース・クラスのトップは、5周目に1分50秒778をマークした#112 芳賀絢音で、総合の4番手。菅生は初めてという#101 森 花海は1分51秒194でクラス2番手でした。これに、#106 Kai-Ti WANGが総合9番手、クラス3番手で続きました。

予選終了からわずか2時間ほどあとには、決勝レースが行われました。そのころにはスポーツランドSUGO上空の雲は消え去り、夏の日差しが戻ってきました。10時33分、12周の決勝は戦いの火蓋が切られ、3番グリッドの#107 藤井が好スタートを決めて、トップで1コーナーを通過。一方、隙を突かれた#102 野田でしたが、ポール・ポジションの意地を見せるべくすぐさま#107 藤井をオーバーテイクして、トップで2コーナーを後にします。
ここから、首位を奪い返した#102 野田を#107 藤井と#117 並木が追う展開になると思われましたが、バックストレート先の馬の背コーナーで#102 野田が痛恨のコースオフ。その隙に再び#107 藤井がトップに返り咲き、オープニングラップが終わった時点の上位は、#107 藤井、#102 野田、#117 並木の順となり、このあとも3台によるトップ争いが激しさを増していきます。
その後方では、レディースクラストップの#112 芳賀、同2位の#101 森、#104 飯島宗久による三つ巴の4位争いが繰り広げられていました。すると3周目、4番手を走る#112 芳賀が1コーナーの進入で姿勢を乱し、その隙に#101 森が#112 芳賀を抜き去り4位に浮上。#104 飯島も#112 芳賀を抜いて5位ポジションを上げ、#112 芳賀は6位まで順位を落としてしまいました。
レースはこの順位のまま5周目に入りますが、7番手を走っていた#103 森本祐一が1コーナーでコースアウトしスポンジバリアに接触。さいわい#103 森本はコースに復帰できましたが、スポンジバリアを元に戻すためにセーフティカーが導入されます。8周目にレースはリスタートし、メインストレートではトップを走る#107 藤井が2番手の#102 野田が詰め寄られます。「エアコンを入れたままでした」という#107 藤井は、あわててエアコンを切って#102 野田を抑え込み、その後は10周目にファステストラップをマークします。一方、#107 藤井を追う#102 野田は11周目のSPアウトコーナーでグラベルにタイヤを落としてしまい、一時はコンマ245秒まで迫ったギャップが1秒以上に広がりました。
これで楽になった#107 藤井は、最後まで危なげない走りでファイナルラップを駆け抜けて初優勝し、今季2度目の表彰台を獲得しました。2位は#102 野田。大ベテランの#117 並木は安定した速さで3位に入りました。
レディース・クラスは、序盤に総合4位に順位を上げた#101 森が、そのポジションを守り抜き、クラス初優勝を果たしました。クラス2位は総合6位でフィニッシュした#112 芳賀選手。クラス3番手の#106 Kai-Ti WANG選手は総合9位で完走しました。
第4戦を終え、#101 森 慎一、#114 KUNIYUKI HAGA、#102 野田、#107 藤井がそれぞれ1勝し、混戦が続く2025シーズンのAudi A1 Fun Cup。残す富士の2戦で誰が抜け出すのか、それとも、さらに混戦をきわめることなるのか、8月16日の第5戦に注目です。

